南風が吹くことによって、好条件となる要因がいくつも現れます。
波が抑えられる
富山県の地理上、南風が吹くときがホタルイカを取る条件に一致します。
陸から海へ向かって吹く風を陸風と言い、富山県では陸風が吹く向きに南風となるのです。
この南風により、風が波を抑えることにより波が小さくなります。
沖へ向かって吹く南風と陸へ向かって進む波の2つの力が互いに打ち消し合い波が小さくなります。
反対に、北風の時は風と波が共に陸へ向かうため、波が強くなります。
波の進行方向は陸で、風は海へ向かっています。その2つの力がぶつかることによって、力を打ち消し合い波が小さくなります。反対に、北風のときは波が高くなります。
波が小さくなることにより、砂の噛んでいないホタルイカを取ることができるようになります。
水面の海水が沖へ流れる
南風が海面に影響することによって、水面の海水が沿岸から沖へと流れていきます。
そして、海面には、深海の海水が上昇してきます。
この深海の海水の移動と共にホタルイカも上昇してくると考えられます。

一方、北風が吹いている時には、海面の海水が岸へと流されるという流れを生み出します。
そして、海底へと流れができホタルイカは深海へと押し返されてしまいます。

まとめ
ホタルイカの取る際に、「風が強いから取れない」や「風が冷たいからダメ」という考え方でなく、「南風だから波が小さくチャンスがある」や「北風だから海があれる」という予想をした方が良いです。
私も経験があるんですが、台風のような強い日に「風が強いから取れない」と考えていました。
しかし、次の日に知人から大漁だったよとメールを貰いとても悔しい思いをしたのを覚えています。
小ネタ
台風のような強い低気圧が来ている時は、天気も風も荒れている日だと思います。
しかし、台風(強い低気圧)には、深海と海面の海水をかき混ぜる作用があります。
熱くなりすぎた海面水を深海の冷たい海水と混ぜ合わせて相対的に海水温を下げる効果があります。
主に高い水温に耐えられないサンゴを守る自然のメカニズムと考えられています。
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